■ウェルビな酒場について
ウェルビな酒場とは、友達の家のリビングのようなリラックスできる空間などで、お酒などを飲みながら、様々な立場、職業の人間が集まり、ウェルビーイング(Well-being)健康や幸福の総合的な概念について、互いに情報を提供し、交流と理解を深める場として開催しています。
※詳細については、ページ最後をご覧ください。
■実施日時:2025/2/27(木) 19:00~21:00
■今月のテーマは 『この会の存在意義』
■話題提供
清中先生が諸事情で参加できませんでしたので、預かっていたお手紙で話題提供とさせていただきました。
ウェルビな酒場ってみなさんにとって、どんな存在ですか?
いつも参加されている方から初めましての方まで含めて、約1年続けてきたウェルビな酒場の振り返りとこの会の存在価値について整理し、これからの方向性について考えようという会にしました。

清中先生「オープンダイアローグの力:開かれた対話がもたらす癒し」
ウェルビな酒場は、オープンダイアローグの場であると言えます。
オープンダイアローグとは、精神医療や刑務所で注目されている対話手法であり、参加者同士が互いに興味を持ち、強制せずに自由に話すことを大切にしています。ウェルビな酒場でも、目的や結論を求めずに開かれた対話が進められ、参加者は無理なく心を開き、自己の回復を促進します。対話そのものが癒しの手段となり、強制的な変化を求めずとも心の変化が自然に起こるのです。
最近のウェルビな酒場を見ていて、まさに、「開かれた対話」の一つの形だと密かに興奮しておりましたし、皆さんが開かれた対話というものを家族や友達や同志とできるための模範であり、練習の場としてウェルビな酒場がなっているように感じます。
なにより皆さん、それぞれの人生を、より豊かにするためにウェルビな酒場にしかない価値があると思っています。(中略)
Aさん「ソーシャリングの場としてのウェルビな酒場」
海外では、このような場を、ソーシャリングといいます。人々が自然に集まり、リラックスして交流する大切な活動とされていて、ウェルビな酒場もまさにそのような役割を果たしていると思います。人々が気軽に集まり、無理なく会話を楽しみ、心地よい関係を築く場なんだと思います。

Bさん「心のウェルビーイングを育む場所」
ウェルビな酒場は、ただの社交の場ではなく、私にとっては活力を生み出す心の健康を育む場所として存在しています。この場をつくり、そして続けるには、大変な労力と気力とお金もかかることでしょう。けど、ここに参加していると孤独を感じることなく豊かな人生でみなさんとのコミュニケーションを楽しむことができています。物理的な場だけでなく、精神的なつながりが育まれ、心の安定を感じます。ウェルビな酒場は単なる「居場所」以上の価値を持ち、参加者の生活にポジティブな影響を与え続けているので、これからも応援していきたいと思います。


まとめ
「ウェルビな酒場からその先にある新しいコミュニケーションの形」
このような場づくりを始めたのは、2022年です。振り返れば2022年は、コロナ禍あけてすぐ企画をはじめましたので、探りさぐりの実験で場づくりを行っていた時期でした。その時に生まれたのが、ウェルビなトーク(Pot castで配信)で、オンラインでの場づくりに挑戦しました。その後、2023年は、関係案内所なかつもりというリアルな場ができたばかりでしたので、おせっかい酒場というネーミングで、まちと人をつなぐ場づくりをしました。そして2024年は、ウェルビな酒場(ウェルビ-イングをテーマに対話をする場)を開始。場づくり+対話テーマを「ウェルビーイング=健康と幸せ」という、なんとも真面目な話をせざるを得ないトークテーマに設定し、幸せってなんだろう?本当の健康でなんだろう?ということに、真面目に向き合って対話をしてきました。
参加人数は、11月は12名、12月は14名、1月は15名、2月は20名の参加者となり、これまで開催していた関係案内所なかつもりの会場では手狭になり、2月はマンションゲストルームでの開催としましたが、対話イベントとしてはこの人数が限界かなと感じています。
参加者の属性については、話題提供者が医師の清中先生でしたので、自然と医療従事者や福祉関係の方が半分くらい、そのほかはコミュニティやまちづくりに興味のある方から酒場というネーミングで集まった方まで参加してくださいました。また、常連の方だけでなく、初めて参加される方も混じっていて、自己紹介だけでも飽きずに進めることができました。
場づくりの雰囲気づくりですが、なんとなく居心地がいい場を心がけ、お酒を飲んだり食事をしながらゆったりとした空間で、時にはまじめな話をしたり、日常会話もできたり、会話する人が偏らないようにファシリテートしながら2時間で閉会するというスタイルが定着しました。

さて、これからについて具体的なプランまではこの日は話としてまとまりませんでしたが、なんとなくの方向性はでましたので、来年の指標としても活用していくため、ここに記します。
①ウェルビな酒場のメンバーとイベントに参加したり、活動を増やしていく
ウェルビーイングとは、カラダの健康、心の健康、社会的にも健康という3つが揃っている状態を表しますが、カラダは自分、心はこの場から感じてもらっている方が多くいましたが、来年度は、社会的なつながりでの健康になれる場づくりに力を入れていきたいと思います。具体的には、地域のボランティア活動に参加したり、地域で開催されるマルシェやイベントに、ウェルビなメンバーと一緒に参加してみることにも挑戦したいと思います。
②テーマをウェルビーイングに留まらず、もう少し広い概念に設定してみる
1年かけて話し合ってきたウェルビーイング。答えは、ひとぞれぞれの中にあるということでした。今後は、オープンダイアローグやソーシャリングを融合させた運営に心がけ、『対話』を通した日常的な心のケアと、誰もが安心して自分を表現できる場をつくっていきたいと思います。
来年のテーマは、「ぬかどこ」。プロジェクトの詳細については、順次発表していきます。
③いろいろなコミュニケーションの形を模索していきたいと思います。
アロマをつかったハンドマッサージをされている方が、「コミュニケーションツールは対話だけではない。私は触れるということでコミュニケーションをとっていきたい。」というお話にヒントをいただきました。確かに、コミュニケーションは対話だけではないけど、どんなコミュニケーションツールがあるのか思いつきませんでしたので、ちょっとChatGPTさんに聞いてみました。
(以下は、これはAIチャットボットによって生成された内容です)
コミュニケーションのツールは対話だけでなく、さまざまな方法で行われます。対話以外のツールとして、以下のいくつかの方法を紹介し、その理由も説明します。
1. 触れる(ボディランゲージやマッサージ)
- 理由: 触れることは、言葉を使わずに相手に安心感や信頼を伝える強力な手段です。アロマオイルでのハンドマッサージやボディケア、ハグ、手を握るなどの行為は、感情を言葉にせずに表現する方法です。心理学的には、触れることがリラックスや安心感を与えるため、心のコミュニケーションに非常に効果的です。
2. アート(絵画、音楽、ダンス)
- 理由: アートは、言葉を超えて感情や考えを表現できる手段です。音楽や絵画、ダンスなどを通じて、自己表現をしたり、他者のアートを観賞することで、共感や感情の共有が促進されます。特に音楽やダンスは、感情の解放や癒しにも繋がりやすく、心の繋がりを深める手段として有効です。
3. 書く(手紙、詩、日記)
- 理由: 書く行為は、言葉を使って自己の感情や思考を整理し、他者に伝えるための手段です。手紙や詩、日記を通じて、自分の内面を相手に表現し、また相手からの手紙やメッセージを受け取ることで、心の中での深いつながりを感じることができます。書くことは、時間をかけて相手に伝えたい内容を考えるため、深い思考と感情が伴います。
4. ジェスチャー(手振り、視線、表情)
- 理由: 言葉を発することなく、ジェスチャーや非言語的なコミュニケーションで意思を伝える方法です。手の振りや視線、表情などは、感情を簡単に、かつ強く表現できるツールです。特に顔の表情や視線で感情が伝わりやすく、言葉以上に深い意味を持つ場合があります。相手のジェスチャーを理解することで、非言語的なつながりが形成されます。
5. 共同作業(料理、ガーデニング、手芸など)
- 理由: 共同作業を通じて人は共通の目標に向かって協力することができます。このような活動では言葉が少なくても、共同作業を通じてお互いの信頼関係や理解が深まりやすいです。料理やガーデニング、手芸など、手を使う作業は集中して行うため、互いのコミュニケーションが自然と生まれ、心の距離が縮まることがよくあります。
6. 視覚的コミュニケーション(ビジュアル、写真、ビデオ)
- 理由: 視覚的な情報(写真やビデオ)は、言葉を使わずに情報を伝える手段です。ビジュアルコンテンツは、感情や物事の状態を直接伝える力を持ちます。特に文化や状況を伝える際に、写真やビデオが持つ力は非常に大きく、見た目や状況の変化を通じて、視覚的に感情やメッセージを共有することができます。
7. 香り(アロマ、香水、花の香り)
- 理由: 香りは非常に感情に強く影響を与えるツールです。香りによって、リラックスしたり、元気が出たり、感情を動かされたりします。アロマセラピーでは、特定の香りを使うことでリラックスしたり、感情を整えたりすることができます。香りは、記憶を呼び起こし、感情的な反応を引き起こすことができるため、強力なコミュニケーションツールとなります。
8. 食べる(料理を共にする)
- 理由: 料理を一緒に作ったり食事を共にすることは、共感や親近感を育む方法です。食事を通じて、無言でも深い交流が生まれることがよくあります。また、食文化の違いや料理のシェアを通じて、相手のバックグラウンドや感性に触れることができ、コミュニケーションが豊かになります。
言葉を超えた、体や感覚を通じたコミュニケーションは、特に深い絆を生みそうで、相手の理解や信頼を築くために非常に効果的であるようです。まだまだ私たちはコミュニケーションツールをもっと活用していく必要がありそうですね(笑)
最後に、参加者の方から発言いただいた内容で、印象的だったことも最後に紹介します。
「緊急時でもなんでもない、気楽に、顔の見える関係同士で、時には、ちょっとまじめな話をしてみたりできる場。だからいい。」
ちょっとした不安、疲れ、ニーズが聞き入れてもらえないなど、制度や医療だけではサポートできない不健康な状態(ストレスを感じる)になることを、誰もが経験したことがあると思います。この状態を溜めていると、大きなストレスになったり、解決できずのまま困難な状況になったり、不健康になるなどのケースも少なくありません。そうならないためにも、日常から少しずつ解消していくことや、人とのつながりから小さい問題のうちに解決していくことなどが大切ですよね。でもそれって、いざという時の災害時でも役立つ、日常からのつながりの大切さではないでしょうか。。。。という話になりました。
そんな話をしていたら、「私、そんな活動しています」という方がこの日の参加者の中にいらっしゃいました。ほんと、ウソみたいなミラクルのような話ですが、本当です(笑)
最後に、その方がされている活動をご紹介しますので、ぜひ皆様もこれを機に、日常からつながる災害時にも使えるつながりについて考えてみませんか。
「大規模災害発生時に活躍できる助けあう人・仕組みを創るプラットフォーム」
ワーレスキューWAA ReSCueについて | WAA ReSCue

来月は、3月27日(木)です。
文:山田摩利子
【話題提供】
清中崇司(医師)
循環器内科から精神科、救急外来から往診看取りまで、広範な臨床経験を持ち、医療の質向上に精進すると共に、診察室から飛び出し、地域のウェルビーイングの発展を目指す。教育や実践のための場創りも重視し、新しい医療と古き良き医療・生活文化から垣間見える価値観の中から、各々が大切にしているものを、確認する「場」を増やすために活動している。
=経歴=
■2016年8月~現在 ひゃくぶん会クリニック 内科・循環器内 科・心療内科 院長
■2013年4月~現在 東加古川病院(精神科単科病院) 内科非 常勤
■2013年5月~2017年5月 京都大学大学院医学研究科 脳機能総 合研究センター 研究生・医学専攻(博士課程)
■2007年4月~2013年3月 兵庫県立尼崎病院 研修・循環器内科 専攻医
■2007年3月 神戸大学医学部医学科卒業
あなたもウェルビな酒場に参加してみませんか?
ウェルビな酒場とは、友達の家のリビングのようなリラックスできる空間で、お酒などを飲みながら、様々な立場、職業の人間が集まり、ウェルビーイング(Well-being)健康や幸福の総合的な概念について、互いに情報を提供し、交流と理解を深める社交場として関係案内所なかつもりで開催しています。
健康、幸せ、平和、環境に興味のある方
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開催日時や詳細についてはInstagramなどでご確認ください。
参加ご希望の方は、ホームページのお問合せ先またはInstagramのメッセージまでお知らせください。