■ウェルビな酒場について
ウェルビな酒場とは、友達の家のリビングのようなリラックスできる空間で、お酒などを飲みながら、様々な立場、職業の人間が集まり、ウェルビーイング(Well-being)健康や幸福の総合的な概念について、互いに情報を提供し、交流と理解を深める社交場として関係案内所なかつもりで開催しています。
料理は旬の食材を使用した鍋料理スタイルです。 ※詳細については、ページ最後をご覧ください。
■実施日時:2024/6/27(木) 19:00~21:30
■今月のテーマは
■話題提供
人は、「楽しみたい、幸せになりたい、今よりもっとよくなりたい、一歩を踏み出したい」
と考える一方で、
☑うまくいかなかったらどうしよう
☑集客や赤字のリスクに不安を感じる
☑やりたいけど何から始めたらいいのかわからない
という考えや感情が出てくることもありますよね。
今回は、「経済」をテーマにし、地域、個人、社会の価値について各々の考えを共有したり、すでに新しく始めている人たちの意見を聞いて、経済活動からひも解くウェルビーイングについてのヒントを見つけてみました。
経済活動の多面性
清中先生:経済活動は、単なるお金のやり取りだけでなく、お金に換算されてないものや、換算出来ないものを含んだ、広い意味での活動です。とくに都会で生活をしていると経済についての理解が、お金を中心としたものに偏ってくるように感じます。お金によらない物や恩の貸し借りや、ここ関係案内所なかつもりでやっている人間関係の構築も一つの経済活動と言えます。今日は、色々な「経済」について、自分が大切にしている「価値」を補助線として、話し合ってみましょう。
個々の考える価値
経済=(価値)は、人それぞれの価値観があります。今回は参加者の方々と「私の価値」について話し合いをしました。
【私が“価値”に感じる瞬間や出来事、考え方(価値観)についてお話ください。】
・楽しいことに集中することや、健康である
・元気な人と一緒にいる
・価値がまだ見つかってなくても、まずはやってみる
・自分の心の声に正直になる
・自然に任せて無理をしない環境に身を置く
・オープンな場所、オープンマインドな人たちと過ごす時間
・相談できる人がいる
・価値を自分で決めない(価値は相手が決めるもの)
・10,20年先の健康を考えて自分らしいルーティーンを持つ
例)自然に触れる、自分の時間を大切にする、歩いて身体を鍛える、自律神経を整える
・落ち着く時間、何もしない時間を敢えてつくる
・必要以上に求めない価値観を大切にしている
・価値観の共有できる場がある
・したいことができる環境
・感情を言葉にできる
・適切な言葉で表現力豊かに気持ちを伝えられる
・安らぎ、癒しを価値に感じる。
価値の多様性
経済=(価値)についてそれぞれの視点や考え方を共有しました。
このアプローチによって、各人が重視する価値観の多様性を認識することができました。
今回の参加者は、年齢も職種も出身地も様々なため、それぞれの生活や経験に基づいた異なる視点の価値観がたくさん出てきました。一方で、俯瞰して見てみると、共通の視点の価値観は以下の通りとなりました。
■人間関係とコミュニケーションの重要性 相手との交流や支え合い
■健康と心の安定 健康を維持し、心身のバランスを取ること
■自己表現と成長 自己を表現し、自己成長を促進することが源泉
清中先生:それぞれが大切にしている価値が他者にとっても理解されることは、より豊かな人間関係や社会の形成が期待できます。価値は個々の考え方や生き方によって異なるため、「正解」は一つではなく、多様性が尊重される方が豊かな社会でしょう。また、自分にあった経済を考え、作っていく上で、自身のウェルビーイングを追求する方法を見つけることにも一定の効果があると考えます。
「一歩」と「リスクマネジメント」
では次に、具体的に一歩を踏み出して新規事業や新規活動をしている先輩たちをモデルケースとし、そこに至った経緯や心構えについてお聞きしました。
【起業した先輩のお話】
・小さく始めて成長させる
・失敗を恐れずに新しいことに挑戦する
・自分で価値を決めないことを意識する
・持続可能な経済活動を意識する
・価値=お金という狭い範囲ではなく、広い捉え方をする
・ネガティブなこと、悩みは特定の人にいうに留めて、いろんな人に言わない
・結果を焦らない
・選択肢の数を増やす。そうするとワクワク感が増し、同時にリスク回避にもなる
・変化を恐れない
・心のバランス、心の逃がし方も知っておく
・急に成功するより長い人生でみたら、暇な時間さえもプラスに生きる
・ピンチはチャンス
・ダメになった時の回避方法を最初に考えておく
・嫌なことを引きずらない、忘れる、考えすぎない
・やりたいことを書きだし、言語化して、周りの人に伝えて、整理をしていく
・しがみつかない、執着しない代わりに、やりながら次の一手を考える。
・チャンスはいつでも掴めるように日頃からアンテナを張って準備をしておく。
清中先生:すべての活動がお金でしか動かない社会になると、心は寂しく、経済の流れに参加し回す意欲を徐々に失っていくのではないでしょうか。自分の大切にする価値で、誰かと共有してみたいものが、小さくても何かしら見つからないでしょうか。価値を共有する過程で、人間関係を育て、自分の経済の流れを育てる方法を、一緒に作っていきましょう。
最後に
最後までお読みいただきありがとうございました。皆様、いかがだったでしょうか。
清中先生から会の終了後、「経済(=価値)を単にお金で測るのではなく、より広い観点から捉えることは、持続可能性や社会的責任など、多面的な価値を考慮に入れることになることから、今日のようなテーマをコミュニティで話し合う「場」をつくることは簡単なことではないけれど、これからの社会に求められる意義の深い経済活動の一つであり、新しい経済を育てる場であると言える」という言葉をいただきました。
さらに、今回の参加者の方から、「何かを始めるとなったら儲けを出さないと、成果を出さないと、と思いがちですが、ウェルビーイングの視点からみるとそうじゃないケースもあるなと思いました。」という言葉もあり、たった2時間という短い時間ではありましたが、多様な人たちとの価値の共有により、人の価値観はアップデートされました。
結局、変わらない、変えれないと思っているのは、自分次第なのかも知れません。
また、今日の先輩方の話から、これからの「経済と価値」において大切なことは、一歩を踏み出す時と同時にセルフリスクマネジメント(自己危機管理)も考えておく必要性があることも学びました。
小さく始めて、失敗から学ぶことも含めて成長と進化を遂げることを目指す
そうすることで、人は、今よりもっと充実したやりがい、いきがい、働きがいを感じるウェルビーイングな環境を手に入れることができるのかも知れません。
ウェルビなトークでは、目標(新しい価値づくり)として、「経済と価値のバランスある人たちが集まるコミュニティの醸成」と、ウェルビーイングを推進する「地域コーディネーターの人材育成」を目指しています。
次回は、7月25日(木)19:00~を予定します。
文:山田摩利子
【話題提供】
清中崇司(医師)
循環器内科から精神科、救急外来から往診看取りまで、広範な臨床経験を持ち、医療の質向上に精進すると共に、診察室から飛び出し、地域のウェルビーイングの発展を目指す。教育や実践のための場創りも重視し、新しい医療と古き良き医療・生活文化から垣間見える価値観の中から、各々が大切にしているものを、確認する「場」を増やすために活動している。
=経歴=
■2016年8月~現在 ひゃくぶん会クリニック 内科・循環器内 科・心療内科 院長
■2013年4月~現在 東加古川病院(精神科単科病院) 内科非 常勤
■2013年5月~2017年5月 京都大学大学院医学研究科 脳機能総 合研究センター 研究生・医学専攻(博士課程)
■2007年4月~2013年3月 兵庫県立尼崎病院 研修・循環器内科 専攻医
■2007年3月 神戸大学医学部医学科卒業
あなたもウェルビな酒場に参加してみませんか?
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☑健康、幸せ、平和、環境に興味のある方
☑ちょっと最近しんどいなと感じている方
☑福祉や医療従事者の方
☑会社でウェルビーイングの事業に関わっておられる方
などにおすすめのお話会です。
お鍋を囲みながら、みんなで健康の本質について語り合いましょう。
ぜひ、ご参加お待ちしております!
■参加費
1,000円(税込)
持ち込みされない方は1,500円(税込)
■参加費に含まれるもの
お鍋の基本セット
(野菜、お肉、出汁、〆)
■持ってくるもの
何か1品、鍋の具材
参加ご希望の方は、ホームページのお問合せ先またはInstagramのメッセージまでお知らせください。