ウェルビな酒場について

ウェルビな酒場とは、友達の家のリビングのようなリラックスできる空間で、お酒などを飲みながら、様々な立場、職業の人間が集まり、ウェルビーイング(Well-being)健康や幸福の総合的な概念について、互いに情報を提供し、交流と理解を深める場として開催しています。

詳細については、ページ最後をご覧ください。

■実施日時:2025/1/23(木) 19:00~21:00

■今月のテーマは 『今年の抱負』

■話題提供
清中先生:“ウェルビーイング”を理解し体感するため、みんなで同じ食事を囲んで対話してみようという会です。7月までは、話題のテーマを絞り、掘り下げて考えてみる実験として、心身の健康、教育、ファイナンスなどを話し合ってきました。一方で、 「そもそもウェルビーイングってよくわからないよね?」という話題が持ち上がり、10月からは話題を広げ、参加者の方々が感じている幸せや生きがい、生き様について自由に話をする会に。結果、後者に想像以上の好感触が見られました。

参加者の方からのご意見】※一部、ご紹介

「これまでは仕事と会社の往復だったけれど、ここに参加するだけで元気になる。」
「失敗を恐れず、やりたかったことにチャレンジしたいと思う気持ちが出てきた。」
「これまでは、一歩を踏み出してみたいと思うだけだったが、みなさんの話を聞いてヤル気が湧いてきた。」

清中先生:みなさんに問いたいのは、幸せや健康に過ごすのに、仕事、家族、つながりが必要かどうか。そして、 「この場に来たらわかるよ!感じられるよ!」ということを体感してもらいたい。ここでみなさんと過ごして、みんなの話を聞いて追体験してもいいし、自分の考えを出してみて生活を振り返ってもいいし、何より、誰かの良いことを自分でやってみるっていうのもいいと思っています。

そんな訳で、今日のテーマは、 「今年の抱負」です。

みなさんで今年の夢ややってみたいことを発表してみましょう。


「今年の抱負」

みなさんのやりたいこと、夢、目標

離島へ旅行に行きたい、みんなで現地集合現地解散の現地視察旅行を企画したい、これまでやってきた一人企画をもっと拡げるための仲間づくりがしたい、新しい部署での仕事をもっと充実させたい、旧街道をマラソンで制覇したい、お客様だけでなくご家族にも喜んでもらえるようなサービスへと発展させたい、身近な人の幸せを大切にしたい、当たり前と思っていたことは当たり前じゃない、普通の主婦だったけど活動や仕事を通して知人を増やしたい、みんなのできること、好きなこと、活かせる仕事の場をつくっていきたい。 普通が普通ではないので、楽しめる一年にしたい、初めての海外留学を楽しんで乗り切りたい、仕事以外にもやりたいことを見つけてみたい、考えすぎずに楽しく進みたい、世界旅行で行ってない大陸に行ってみたい、資格や肩書を越えた健康を追求するコミュニティ(ネットワーク)をつくりたい、失敗を恐れずに挑戦するための一歩を踏み出したい、しんどくてもそれ自体を面白がれるような人間になりたい、得ることだけでなく捨てることを考えて取捨選択をする1年にしたい、今年もいろんな人と関わっていきたい、新しい語学と勉強したい、新しいビジネスを模索したい。

画像:「今年の抱負」のキーワードをAIが視覚的に表現した図です。スコアが高い単語を複数選び出し、その値に応じた大きさで図示。 単語の色は品詞の種類で異なっており、青色が名詞、赤色が動詞、緑色が形容詞・形容動詞、灰色が感動詞を表しています。

その他、対話の中で出てきた「キーワード」を一部紹介

健康診断、病気の早期発見のタイミング、再生医療、詐欺被害、留学準備、ips細胞、産業のデジタル化、夢洲駅、JR大阪駅の西口改札の案内図がアート(龍)、KITTEのコンセプトも“アート作品を散りばめる”、イノゲートホテルにあるBARがオシャレ、高級アフタヌーンティー、まちエスコート、ハイパー縁側、お米と味噌の旅、大阪関西万博、ホームステイをするためのコツ、ピースボートで世界一周、グリーングラーン、農福連携。


ウェルビな酒場から見えてきた価値と効果とは

1. 多様性と共感の広がりをつくるには、「テーマ」がヒント

この場が提供する最大の価値は、異なる地域、年代、職業の人々が一堂に会し、「本質的な健康」について、共に学び合い、意見を交換することです。SNSの普及により、たくさんの情報やいろんな価値観を知ることはできますが、ここでは、どちらも相手がいないと成立しない「対話」と「共食」を大切にし、結果ではなく“共感”や“納得”が生まれるように会を進行することにも心がけています。

この会には、普段忙しく自宅と会社の往復で過ごす会社員の方や、個人で事業をされている方、また高校生や主婦、定年退職された方など、いつもは一定のコミュニティの中で生活している人まで、幅広い層の方々が参加されていますので、みなさんの価値観や考え方もそれぞれです。そこで、共感や納得を生むためのコツとして、投げかけるテーマは、自分事にしやすく、かつ答えは自分の中にしかない問いにしています。

写真:対話と共食の場

2.自己発見と成長により、ウェルビーイングの実現へ

「ウェルビーイング」とは、身体の健康、心の健康、社会的な健康を保つ状態を指すという概念で紹介されているのをよく目にします。

“では、何をどうすればこれら3つの健康がすべて満たされる状態になるのでしょうか?”

この問いに対し、参加者の方からは、「健康や幸せな暮らし方については普段から考えないといけないとはわかっているけれど、なかなか日常の中で一人では考える時間も取れない」という意見が多い中、ある方から、ご自身が実体験された健康や幸せな暮らし方を得るまでの過程についてお話がありました。

参加者:「一度、病気で死にかけたことがあるんです。その経験から、体力づくりを意識して、血圧正常値、標準体型へ戻そうと思って、まずは小さな目標を立ててみました。毎日、目標を少しずつ増やしていくうちに、身体にも変化が見られ、なんかこの健康法は自分にあってるんだというのを見つけることができました。そして、それが日課となった時、新たな趣味や楽しみを見つけるきっかけになっていて、身体の健康法から、心も健康もなっていって、という経験がある。ウェルビーイングってこれのことかな、と今、振り返ってそう感じている。」

上記のような、自己発見、自己成長する過程を経てウェルビーイングへの実現された実体験のお話は、みなさんの心にも特に響いたようで、「自分の健康法を見つけ出したい」という声もあがりました。

3. 地域貢献とボランティア活動

梅田のまちで活動されている方から、ご自身がされている地域でのボランティア活動についてのお話がありました。梅田周辺地域への来訪者向けに、まち案内をするボランティア活動です。活動の背景や目的、参加方法などについての紹介があり、それを聞いた方の中から、これまで社会活動にまったく興味がなかったけれど、次は参加してみようかなという声も上がりました。

写真:地域活動やボランティア活動もされているルイスさんから、梅田まちエスコートについて説明していただきました。

この現象は、自分には興味がない分野だと思っていた分野でも、知人を介してなら参加できるという動機付けになったことで、さらなる視野やつながりが拡がることへの期待と、ここでは地域コミュニティやボランティア活動についての理解を深めることにもつながったので、この小さなコミュニティから社会全体での協力と助け合いへ寄与していくきっかけにもなればいいなと感じました。これからに期待したいと思います。

4. 夢や挑戦を実現する場としての
「4th Place」の役割

ウェルビな酒場の前身であるおせっかい酒場は、「サードプレイス」という意味合いを持ち、家と会社ではない第3の居場所として開催してきました。特にテーマを持たず、「店主がおせっかいに、まちの人たちをつなぎます」と謳って開催していましたので、間口も広く、参加者の自由度も高かったと思います。しかし、ウェルビナ酒場は、そのサードプレイスの次なるステップとして、自己実現や新たな挑戦を追求するための場として実施してきました。間口は広く、参加者も自由ですが、参加者の方は、その場から何かを得て持ち帰り、理解を深めるという学びを得る場としてつくってきました。

こういう場には、すでに「4th Place」という言葉で表現されていまして、「4th Place」としての役割は、従来の枠で個人の成長を支援するだけでなく、新たな価値を創造し、社会の中での役割を再定義することにも繋がる場を指します。参加者が自分の目標や夢に向かって積極的に挑戦し、互いに励まし合うことで、個々の成長を促進し、社会全体の活性化に貢献する場であるということで、最近注目を浴びている場づくりのデザインです。


まとめ

今回のウェルビな酒場で印象的だったのは、いつものように参加者同士で多様な話題が広がりましたが、サブテーマに、「今年の抱負」をいれましたので、個々の人生経験や夢が語られる点でがあったことです。特に、「夢を口に出してみる」という行為をつくったことにより、意欲的な話や、参加者同士の助け合いや、夢や目標に対して背中を押し合う場面も多くみられ、共感や刺激を与え合っている様子がとても温かく感じました。


最後に、

「ウェルビな酒場」は、参加者が自身の健康やウェルビーイングを高めるとともに、多様な価値観や経験を持つ人々と出会い、共感し、成長できる場になってきていると、これまでの実験結果からも感じています。

最後に、私たち運営側の今年の抱負としては、その場だけで終わることなく、各地にも広がり、より多くの人々が自分の可能性を信じて積極的に行動する社会が作られるよう、来年度は、私たち運営側も発展形に挑戦していきたいと考えています。

文:山田摩利子


【話題提供】

清中崇司(医師)

循環器内科から精神科、救急外来から往診看取りまで、広範な臨床経験を持ち、医療の質向上に精進すると共に、診察室から飛び出し、地域のウェルビーイングの発展を目指す。教育や実践のための場創りも重視し、新しい医療と古き良き医療・生活文化から垣間見える価値観の中から、各々が大切にしているものを、確認する「場」を増やすために活動している。

=経歴=

■2016年8月~現在 ひゃくぶん会クリニック 内科・循環器内 科・心療内科 院長

■2013年4月~現在 東加古川病院(精神科単科病院) 内科非 常勤

■2013年5月~2017年5月 京都大学大学院医学研究科 脳機能総 合研究センター 研究生・医学専攻(博士課程)

■2007年4月~2013年3月 兵庫県立尼崎病院 研修・循環器内科 専攻医

■2007年3月 神戸大学医学部医学科卒業


あなたもウェルビな酒場に参加してみませんか?

ウェルビな酒場とは、友達の家のリビングのようなリラックスできる空間で、お酒などを飲みながら、様々な立場、職業の人間が集まり、ウェルビーイング(Well-being)健康や幸福の総合的な概念について、互いに情報を提供し、交流と理解を深める社交場として関係案内所なかつもりで開催しています。

健康、幸せ、平和、環境に興味のある方

ちょっと最近しんどいなと感じている方

福祉や医療従事者の方

会社でウェルビーイングの事業に関わっておられる方

などにおすすめのお話会です。

お鍋を囲みながら、みんなで健康の本質について語り合いましょう。

開催日時や詳細についてはInstagramなどでご確認ください。

参加ご希望の方は、ホームページのお問合せ先またはInstagramのメッセージまでお知らせください。