他地域の良い取り組みを知り、自分の地域に持ち帰る。
そしてまた別の地域へ伝えていく。
そんな循環こそが、「これからの防災」で必要な関わりしろを広げ、防災に関わる人を増やしていくことにつながるのではないかと思う。
これまでの防災啓発の取り組みは大切だし、一定の成果もあったと思う。
しかし、ここ数年の防災活動は、災害時の知識や備えを伝える「自助」に偏りがちだったようにも感じる。もちろん、そこにまだ関心を持てていない人もいる以上、自助の啓発は引き続き必要だ。
ただ、その一方で、もう一歩先の「共助」についても今から目を向けなければ、地域のつながりや担い手不足はさらに深刻になっていくのではないかと懸念している。だからこそ、自治組織や地域力の停滞に危機感を抱く自治体や自治会、防災活動に携わってきた人たちも含めて、一度立ち止まって考えてみる必要があるのではないだろうか。
- これまでの取り組みは、どんな成果を生み、どんな課題を残したのか。
- これからの地域に必要なものは何なのか。
- 未来を生きる人たちのために、今どんな仕組みや関係性を残していくべきなのか。
- なぜ、防災意識は住民全体に広がらないのか。
- なぜ、防災活動を担う町会の加入率は低下していくのか。
- 継続性ある組織の仕組みになっているのか。
- 参加したくなる環境になっているのか。
このように、「防災」に関わる人を増やしていくにはどうしたらいいのかに、ついて、「なぜ?」を何度も繰り返しながら、本質的な課題を探り、地域に合った防災の形を考えていきたい。
昨日は避難所に指定されている小学校区の震災訓練に参加した。
私が主体的に防災活動に関わる北区中津では、町会加入率は20%台とも言われているが、マンション管理組合がまとめて加入しているケースもあり、住民本人には所属意識がないことも少なくない。
実際に、マンション住民から
「地域と関係ないと思っていた」
「地域の震災訓練に参加していいかわからなかった」
「参加したこともあるけれど、案内も不十分でよくわからなかった」
という声も聞いた。
来週6月7日に開催される中津の総合防災訓練は、地域活動協議会が主催だ。
地域に住む人だけでなく、学びに来る人、働く人、よく中津を訪れる人など、幅広い人が参加しやすい形になっている。地域活動にもっと関心を持って、関わってほしいと思うなら、マンション住民や、新住民などに対しても、参加しやすい雰囲気づくりや声かけも大切だなと改めて感じている。
一方、昨日訪れた地域では町会加入率が平均30~40%。
高いエリアでは、70~80%もあるという。
ある町会長さんの言葉が印象的だった。
「防災は、町会を知ってもらう一番のツール」
防災を入口に地域との接点をつくる。
その発想は、私たちのチームで今、進めている「防災を基軸としたコミュニティデザイン」に通ずるものがあると感じた。
そして、
「運営側は、マニュアルがなくても動ける体制が大事」とも。
昨日も、素晴らしい連携プレーを見せてもらって、今、発災してもこのまちに住んでいたら安心だろうな(共助が働く)と感じた。
ただ、その体制を次世代へ引き継ぐためには、仕組み化やマニュアル整備も欠かせないが、現在、運営している人たちも、「昔はマニュアル作ってやってたけれどな〜、今は。。。」と言葉を濁す。
ということで、昨日は、同じ大阪市内でも、地域によって課題も工夫もこんなに違うのかと、多くの学びがあった震災訓練だった。
そして最後は、恒例のまち探索。
訪れたまちで、地元の人が利用するようなお店に入るようにしている。
どんな人が利用して、どんな息遣いがあるのかを少しでも感じることができると思うから。
昨日は、まち中華と、まちのお好み焼きやさんへ。

ラーメン310円。
ちゃんぽん400円台。
お会計の安さに思わず二度見。
こういう発見も、まち歩きの楽しみのひとつだ。
文:山田摩利子